消防職員と消防設備業者の違いとは?依頼内容によって問い合わせ先が異なります

皆さんこんにちは。

千葉県千葉市を拠点に消防用設備の点検・保守、工事を手掛ける有限会社新田防災です。


消防職員と消防設備業者について、違いがわからないという方も多いと思います。いざというときのために、違いを知っておくことが重要ですよね。


今回は消防職員と消防設備業者の違いや、それぞれのお問い合わせ先などについて説明していきます。




■消防職員とは



消防職員とは、いわゆる地方公務員であり、消防本部に所属しています。消火活動に従事する、一般的に消防士と呼ばれる職員のことであり、正式には「消防吏員(しょうぼうりいん)」といいます。


よく火災現場で消火活動を行っていたり、小学校や中学校の避難訓練の時に来てくれたりするのは、この消防職員です。


消防士というのは階級の呼び名であり、「消防吏員(しょうぼうりいん)」の中でもっとも下の階級が消防士となっています。そこから勤務年数が長くなったり昇進試験を受けたりすることで、階級が上がっていきます。




■消防職員の仕事内容



消防職員には、多くの仕事があります。消火活動も重要な仕事ではありますが、それだけではありません。救急車で駆け付ける救急救命士も消防職員です。消防職員が行う活動は、人々の命を守るための活動で、どの仕事も軽視できません。


他にも救助活動や防災活動、予防活動などがあります。火災を鎮めるだけでなく、火災を起こさないことも消防職員の重要な仕事の一つといえます。ここでは、消防職員の仕事内容について詳しくみていきましょう。



・消火活動


消防職員の仕事のうち、最も知られているのは消火活動です。火事の連絡を受けたら火事現場にいち早く駆け付け、消火活動を行います。


建物の構造をすぐに把握して火元をできる限り特定し、効率よく消火を行います。また、火を消すだけが消火活動のすべてではなく、警察などとも協力して、出火原因や出火理由を突き止めて同じことを繰り返さないようにすることも重要です。


さらに、火災現場だけでなく、事故現場などに駆け付けることもあります。特に、自動車事故の際にはガソリン漏れで火災が起こることがあり、ガソリンスタンドや飲食店、工場の近くでの事故も火災の危険が考えられるでしょう。そういった場合に消防職員が駆け付け、火災を未然に防ぎます。



・救助活動


消防職員は、救助活動も行います。火災現場で取り残された方の救助はもちろんですが、その他にも山岳地帯や水辺などでの救助活動を行い、一般的にはレスキュー隊とも呼ばれていて、オレンジ色の目立つ作業服を着ています。


一般の方では近づけないような危険な場所での救助が行えるように日々訓練を欠かしません。人命救助のための特殊な装備と専門技術を持つ集団であり、多くの災害から人々を守るために活動しています。



・防災活動


人々の防災意識を高めるための活動も、消防職員の仕事です。小中学校へ行って防災訓練をしたり、地域の防災活動や防災イベントなどにも出向いたりします。地域の方との交流を深め、火災についての危険性を理解してもらうように努力しています。


さらに子どもたちにより消防について知ってもらうために、消防車の中や消防署の中を見学体験を行うこともあります。


その他、リアルな消火活動を体験できるように、消火器を使う消火体験や煙体験訓練、地震車での地震の体験など様々な活動を行い、多くの方に火事の危険性を知らせることは重要な仕事といえるでしょう。



・予防活動


火災を鎮めるだけでなく、火災が起こらないように予防するのも、消防職員の重要な仕事です。ビルなどの消防設備の検査を行うことで、火災を未然に防ぐ仕事です。もし防火設備に不備があるようなら、そのことを指摘して改修を計画・実行してもらう必要があります。


火災が起こらないようにするというのは安心して日々を生活するためにも欠かせない仕事です。オフィスビルだけでなく、商業施設の防火対策も行っていて、一般家庭の指導を行うこともございます。




■消防設備業者とは



消防設備業者とは、スプリンクラーなど消防用設備等の工事・整備・点検を行う業者です。消防設備を設置するためには、消防設備士の資格が必要となります。


消防設備士は消防設備を設置するための資格であり、取得している資格の種類によって取扱いが可能な消防用設備の種類が変わってきます。


国家資格の取得をしていなければ消防設備を取り扱うことができないため、常に需要のある仕事といえるでしょう。




■消防設備業者の仕事内容



消防設備業者の仕事内容は、主に消防設備の点検や整備、そして消防設備工事です。取得している資格によっても、できる仕事が違ってきます。


ただし、資格を持っていなければ消防設備の設置だけでなく点検や整備もできないため、注意が必要です。それぞれどういった内容の仕事なのかを、詳しくみていきましょう。



・消防設備点検・整備


消防設備士には、乙種と甲種という資格の種類があります。資格には1~7類、特類などが存在し、1類では屋内外の消火栓やスプリンクラー設備、水噴霧消火設備などの点検が可能であり、2類では泡消化設備の点検が可能といったように、それぞれの資格に対応する消防設備の点検や整備が可能です。


公共施設や商業施設などといった施設で点検・整備を行います。こういった施設では定期的な消防設備の点検や整備が義務付けられているため、必ず消防整備業者に依頼する必要があり、点検を行う人が各設備に適した資格を持っている必要があります。

中には、無資格で点検しようとする人や悪意を持って点検業務を行なっている人もいます。


また、建築基準法の特建や建築設備検査、防火設備検査といった、検査業務を行うグループの1名が有資格者であれば OKというような点検と勘違いしている業者も存在します。無資格者では、消火器にかかった埃の掃除、誘導灯の管球交換、散らかった消火栓のホースの整理、切れた表示灯の豆球の交換程度しかできないため、消防設備点検の業者を選ぶ際は注意して選びましょう。



・消防設備工事


消防設備の点検や整備は乙種だけで問題ありませんが、消防設備工事を行うためには、甲種が必要です。甲種の資格は1~特類まで分かれていて、それぞれ消防設備工事を行える消防設備の種類が違っています。


資格がなければ工事どころか点検や整備も行えないため、消防設備業者になりたいなら必ず国家資格を取得しましょう。




■どちらに連絡すればよい?内容別問い合わせ先



消防職員と消防設備業者では、仕事内容が全く違っています。しかし、いざとなるとどちらに問い合わせていいかわからないというケースもあるでしょう。


また、消防設備の不備の対応や避難訓練の立会いなど、どうすればいいのかわからないといった方もいます。


ここでは、消防にかかわる内容でどこに連絡すればいいのかわからないといった迷いやすい案件に関して解説します。いざというときに適切に連絡ができるように、内容別問い合わせ先を把握しておくと良いでしょう。



・報知器など消防設備の誤作動


火災報知機などの消防設備の誤作動が起こった場合は、消防設備業者に問い合わせをするのがおすすめです。火災報知機がなってしまったときに、慌ててしまってどうすればいいのかわからない、と困ってしまうことも少なくありません。


しかし、そういった場合は落ち着いて行動することが肝心です。例えば、火災報知機がなったときには、まず本当に誤作動かどうかを確認しましょう。


火災でないことが確認できたら、すぐに音を止めて消防設備業者へご連絡ください。音響以外の部分でわからないところがある・受信機・感知器の表示が残っているといった場合も、そのままにしておき、業者に適切に対処してもらいましょう。



・消防署の立ち入り検査後、不備改善の対応


消防署の立ち入り検査後、不備改善の対応に関しては、ご自身で行うこともできますが、消防設備業者に任せるのがおすすめです。消防署の立ち入り検査は、定期的に行われるものであり、稀に抜き打ちで行われることもあります。


しかし、その多くは事前に連絡がされて日程調整を行い、防火・防災設備、建物の構造についてなどの項目をチェックされます。


避難経路や避難口に障害物がないか、警報器や誘導灯が機能しているかといった設備的なことだけではなく、消防関係の書類に不備や未提出がないかもチェックされるため、書類作成時も不備がないように気をつけなくてはなりません。


また、検査後に渡される「立入検査結果通知書」には改善するべき事項が記載されていて、不備などは改善が必要です。


よほど防火管理に詳しいか、消火設備士など専用の資格を有している場合は別ですが、消防設備業者に任せる方が安心できます。


消防設備業者であれば、年間2回行う必要がある消防設備の点検だけでなくメンテナンス、立ち入り検査後の改修計画の立案から実施まですべて対応が可能だからです。


こういった消防設備の点検や整備は新田防災でも承っているため、迷っている方はぜひお問い合わせください。



・避難訓練


避難訓練を行う際には、消防署への連絡が必要です。防火管理者になると、消防訓練を定期的に行わなくてはなりません。


「面倒だからパスできないだろうか」「今年は忙しいから来年でもいいかな」などと考えることもあるかもしれませんが、消防訓練や避難訓練は必須といえます。


また、訓練を実施する場合は必ず消防機関へ「自衛消防訓練実施(結果)届出書」を提出する必要があります。消防職員の立会いは必ずしも必要なわけではありませんが、希望すれば消防職員に立ち会ってもらうことも可能なので、事前に消防機関に確認しておきましょう。


ただし、消防職員は希望したからといって必ず派遣してもらえるわけではありません。業務状況や災害の発生状況によっては、残念ながら対応してもらえない場合もあります。


とはいえ、防火管理者といっても特に詳しくない場合は、避難訓練もなかなか難しいでしょう。防火管理の知識に乏しければ、訓練がうまくいっているのかどうかもわかりません。


必要な道具をそろえるのも難しい場合があります。そういうときには、新田防災にお任せください。新田防災では、避難訓練の立会いや道具の貸し出しなどをおこなっており、そのほか避難訓練をスムーズに行えるためのサポートができます。


そのため、消防職員の予定が合わない、わざわざ来てもらうのは申し訳ないといったときには、新田防災へお問い合わせください。




■まとめ


千葉県千葉市の新田防災では、大小問わず建物の消防用設備の点検・保守を行っております。

ビルオーナー様や管理組合の立場に立った消防用設備設置のアドバイスを行ったり、その後の点検も豊富な実績があり、施設の用途や規模に応じた正確な施工が可能です。

さらに、各種申請の代行もお任せいただけます。

消防用設備の設置・追加・点検が必要な時は、お気軽に新田防災までご相談ください。