テナント入居時にも消防用設備の設置・点検は必要です! 入居者が注意すべき点を解説

皆さま、こんにちは。

千葉県千葉市を拠点に消防設備の点検・保守、工事を手掛ける有限会社新田防災です。


テナントビルなどに入居して店舗を営業する際、何よりも気をつけなければならないのが火災です。自店舗から出火すれば、他のテナントも含むビル全体に被害が及ぶ可能性があり、責任を問われるのは避けられません。そこで重要になってくるのが消防用設備の点検です。ここでは、テナントにおける消防用設備点検の重要性をご紹介します。




■テナントにおける消防用設備点検は義務です!



消防用設備点検は、「余裕のある時にやればいい」と考えている方もいるかもしれません。しかし、消防用設備点検は「消防法」で定められた義務です。消防法は火災から生命や財産を守るために作られた重要な法律で、設置すべき消防用設備や点検の内容、タイミングなども細かく決められています。


特にテナントの場合、防火対策はビルのオーナーの役割だと考えがちですが、実際には各テナントにも対策の義務があります。入居者はテナント契約にあたって、所轄の消防署へ必要な書類を提出し、消防用設備も設置しなければならないのです。そして設置後は、消防用設備がいつでも正常に作動するよう、定期的な点検を受ける必要があります。


これらの義務を怠れば、火災の時に被害を拡大させ、他のテナントを巻き込んでしまうかもしれません。加えて、罰金や懲役といった罰則を受けたり、営業を停止しなければならなくなったりする可能性もあります。安全な店舗運営のためにも、各種届出や消防用設備点検は責任を持って行わなければならないのです。


消防設備点検は、「建物の管理権限を持っている方」に点検の義務があり費用負担が発生します。そのため、費用負担者がテナント負担になるのか、オーナー負担になるのか、テナント入居時に、契約内容に管理費用が含まれているかどうかをあらかじめチェックしておくとよいでしょう。

仮に、テナントが幼稚園や老人ホームなどの用途の場合は、監査の対象項目となるため契約書をよく確認し、早めの対策を行いましょう。




■消防用設備点検が必要な建物



消防用設備の設置や点検は、どのような建物にも義務付けられているわけではありません。学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街といった、消防法で定める「防火対象物」である場合に義務が生じます。


その中でもよりリスクの高い百貨店、旅館、地下街、病院、老人福祉施設、幼稚園などは「特定防火対象物」に指定されており、より厳しい防火管理が求められます。このうち、延べ面積が1000㎡以上であれば、消防設備士(または消防設備点検資格者)による点検が必要となります。

また、特定防火対象物で延べ面積が1000㎡未満でも、地上へ続く階段が2つ以上設けられていない建物については、消防設備士(または消防設備点検資格者)による点検が必要です。このような建物は、消防法で「特定一階段等防火対象物」と呼ばれています。


複数のテナントが入っているビルの場合は、基本的に防火対象物もしくは特定防火対象物になるので、消防用設備の点検・設置義務は生じると考えておきましょう。ただ、入居時にルールを守っていれば、後は点検だけしていればいいわけではありません。なぜなら、お店の業態の変更などによって、建物(テナント)の用途が変わることがあるからです。


その場合は当然ながら、防火管理上の義務に関する基準も変わります。つまり、消防署の指導を受け、消防用設備の設置や防火管理者の選任、防炎物品の使用などをやり直さなければならないケースがあるのです。自店舗が守るべきルールがわからない場合は、点検の専門業者や所轄の消防署などに必ず確認しましょう。


その際、テナント入居時に、内装変更などをしている場合は、入居時の消防設備図面があると見積もスムーズです。




■消防法を守って安全に開店・開業しましょう



開業前の各種届出や消防用設備に不備があったために、営業ができなくなってしまうケースは決して少なくありません。これは自店舗の売上や評判に影響するのはもちろん、オーナーとの信頼関係も損ねてしまうでしょう。開業後も消防用設備の点検を怠っていると、いざという時に正常に作動せず、火災を広げてしまうおそれがあります。


大切なのは、テナント入居者に消防法を守る義務があることを理解し、消防用設備の設置・点検や各種届出をしっかりと行うことです。この点は専門業者のサポートを受けると、不備なくスムーズに進めることができます。ルールをしっかり守ってテナントに入居し、安全に開店・開業しましょう。



千葉県千葉市の新田防災では、大小問わず建物の消防用設備の点検・保守を行っております。テナント入居時の消防用設備設置やその後の点検も豊富な実績があり、施設の用途や規模に応じた正確な施工が可能です。もちろん、設置後の点検もあわせてお任せいただけます。消防用設備の設置・追加・点検が必要な時は、お気軽に新田防災までご相談ください。